週末は、大萩康司さんのデビュー20周年
リサイタルで上野へ。
一曲目、池辺晋一郎さん作曲の
「ギターは耐え、そして希望し続ける」
いつもは、優しいやわらかな音色が好きですが、
重く暗めのこの曲は、作曲者・演奏なさる方の
気持ちがそのまま伝わってきました。
「大聖堂」は
キューバのサンゴ石でできた聖堂の
ことを作曲したそうで、今日の演奏で
行ってみたくなる。
そして、「思いの届く日」
El Dia que me Quierasが聴けました。
この映画は見たことがないのですが、
細い糸で編んだレースのような
繊細な編曲。ヒロイン、まわりの映像が
くっきり浮かぶようでした。
先日聴いた、林祥太郎さんの演奏は
淡い色の繭玉(まゆだま・「1Q84」
の中にでてくるような)の中に
包み込まれるようで、同じ曲でも
演奏なさる方によって、それぞれの
美しさ。
「コンポステラ組曲」 全曲。
いつも、曇っているような空の下のコンポステラの
大聖堂。
旅の最後にこの街についても、迷路の
ような道でまた迷う・・。
でもその先には、青い空が。
(この街のアート ユニバーシティーの中庭)
演奏といっしょに、長い長い旅をしたよう。
アンコールの「11月のある日」
ずっと秋の気分で、聞いていたのですが、
ずっと前8月にブラジルに行ったとき
「もうすぐ秋だから朝晩寒いのね」と言ったら、
「ブラジルはもうすぐ春!」と何度も
言われたっけ。
この曲・映画が作られたときのキューバの
社会・政治の不穏な状況を知って、作曲者の
ブローウェルさんの、その時の気持ちを
知りました。また何度も聴きたくなる
「11月のある日」。
この頃、コンサートにいくつも行けましたが、
日本には、たくさんの素晴らしいギタリストが
いらして、うれしいです。