サンティアゴ 巡礼の道2.

サンティアゴで最後のあさ。






電車はストかもしれないというので、
一日一便の高速バスでポルトへ帰ります。
早朝から4時間の旅。
バス・ターミナルで並んでいると、後ろから
「ね、覚えてない?」
? 知り合いなんていないのに。
振り返ると、きのう街で
この店のフライド・ポテトはサイコウ!
と言っていた人。
バスに乗ってきたのは、6,7人のドイツ人の
人たち。
何人かは一緒にカミノ(巡礼の道)歩いて
きたようですが、たまたま会った人たちも
いるようです。

サンティアゴで、スモークショーを見た?」
は?なにかイベントでも?
と思ったら、
大聖堂で、ミサの時に天井で揺れる世界最大の
香炉のことでした。ざんねんながら見られません
でしたが、どうもこの人たちは宗教的意味あい
で巡礼の道を歩いたようではありません。

鉄人レースに挑戦ののような気持ちかな〜
とも思いましたが、すごく筋肉もりもりという
より、ふつうの感じの人も。






バスの中、奥の方でこっちを向いている
女の子に話を聞いてみたら、
ポルトガル・ルートを歩いたの。
ポルトからサンティアゴまで15日間で、
ひとりで。」!!
ちょうど今日高速バスで帰る道のり。

海沿いの道はさみしいから、すこし内陸の
人家のある道を歩いたの。でも、森の中を
まるでひとり、ということもあったわ。」!!
(スペイン・ルートの山の中では今でも
追はぎも。新聞にのっているそうです。)




「ひとりだから、なるべく朝早く6時ころ出て、
1時ころには、次の宿を決めるの。そうすれば
宿もすいているしね。
洗濯ものが乾かないときはたいへん。リュックに
むすんで干すの。わたしくさくないといいけど。。」
いえ、ぜんぜん。







「こわくないの?」
「道沿いの人たちは、いつも私たちに注意を
はらっていてくれるわ。
それに、宿をあさ出るときは、必ず次の宿泊地
あたりで、お互いの無事のうわさを確認するの。」

そうなんだ。。






巡礼の道は、フランス国境あたりから、約1か月
かけて歩くルートが有名ですが、ポルトから2週間
くらい、というのは歩きやすそう。
なぜ、今でもこの巡礼の道がこんなに人気が
あるのか、一言ではむずかしいけれど、
こどもでも、お年寄りでも、時間をかけて
休みながら、何回かに分けて進むこともできるので、
誰でも歩ける。
意志さえあれば。

みんな、パソコンの中ではなくて、実際に
感じたいのかもしれない。
3日間以上、または100キロ以上歩くと、
サンティアゴの道を歩きました、という証明書を
もらえるそうです。
たぶん、理由ってそんなにはっきりしたもの
はことばにできなくて、
言ってみれば、そこに道があるから。






魅かれます。
でもあんまり考えていると、知らないうちに
サンティアゴに来ることになってしまったように、
いつのまにかカミノ(巡礼の道)を歩いて
いたりして。。
あと、5年くらいたっても気持ちがあったら
歩いてみたいです。






きょうは、お天気も下り坂?

これは、サンティアゴで買ったホタテ貝の
形の銀色の小さなピルケースかな。
みんなホタテ貝の小さなお守り持ってました。
それに、ポルトの教会のマリア様のしおり。
とてもやさしい表情。
5月の木の芽時、なんとなく体調のすぐれ
ない方も、どうか早くげんきになってくださいね。